今回はSurface Go 2実証テスト結果です。結論から言うと、自然放熱だけで長時間ビデオ会議の安定稼働に成功しました。
ただし前回のSurface Go/Surface Go 2の長期ユーザ動向よりも、さらに一歩踏み込んだ対応方法となります。
タブレット型というのはThinkPad L390のような標準的ノートパソコンと異なり、いろいろと工夫できる点が面白いです。
というか、ThinkPadよりもMicrosoft Surfaceの方が安定稼働するとは想像していませんでした。すごいですね。
冷却フィンその1
まずは妥当な方から始めましょう。
あ、その前に、Windows 10のチューニングは済ませておくことが望ましいです。
これは既に別記事で紹介していますけれど、主に4つのチューニング項目が存在します。
- Windowsを “パフォーマンスを優先” に
- バックグラウンドアプリの停止
- 簡素で負荷の少ない画面表示
- 電力プランのカスタマイズ
Surface Go 2はファンレスなので、冷却ファンの騒音対策として電力プランをカスタマイズする必要はありません。したがって今回は(1)(2)(3)を実施しておきます。少しでもZoomやTeamsのビデオ会議中に、別なアプリがリソースを消費しないことが望ましい訳です。
そして電力プランをカスタマイズしない場合、Zoomのようなビデオ会議を実施するとCPU/GPU/マイク/スピーカー/内蔵カメラ関連機能がフル稼働して、発熱が激しくなって来ます。ノーマル環境だと、だいたい1時間くらいに留めておくのが妥当でしょう。
しかし私もZoomビデオ会議で飲み会を何回か経験しましたけれども、延々と続くことがあります。12.9インチiPad Proだと消費電力が激しくて、最後までバッテリーが耐えられません。
このようにいつ何時どのようなことが起こっても対応できるようにするには、Surface Go/Surface Go 2の1時間縛りは辛いです。そこで冷却フィンを導入します。
これはコンビニで販売されている両面テープで貼り付けて構いません。熱伝導率の良い接着材料を気にする人がいますけれども、そんなに超高温を少しでも強制空冷で逃す状況ではありません。
そもそも1時間以上も稼働している時の発熱が問題なのです。私は3kgのアルミニウム冷却台(静冷台)を所有していますけど、そのくらいになると全体が温まっています。
最も発熱の激しい部分に1枚だけ貼っている人もいますけど、この熱伝導の良さを考えると出来るだけ多く貼りつけた方が冷却効果を期待できます。だから1枚でなくて2枚を貼るのです。
また一時的に貼ったりするので外観を気にしなくて良い場合には、2枚どころか4枚を貼った方が効果的です。
基本的に時間無制限でSurface Go 2本体内の温度を下げたいのです。おまけに私のSurface Go 2は128GBのSSDなので、”内蔵ディスクによる発熱” も相当なものです。
(それでSSDを使用していない旧式Surface 3は、長時間Zoom会議でも特に問題が起こらないのかもしれません。メモリも4GBですし)
そんな訳で、2枚よりも4枚を縦方向の溝で貼った方が効果的です。それに気流の関係で、横よりも縦の方が望ましいです。
なぜならヒートシンクを貼らなければならないということは、空気の流れがあって涼しい環境を確保できないために実施しているからです。そういう状況だと、うちわによって人力で強制空冷することも出来ません。
そして自然の空気の流れとしては、温まった空気は上方に移動します。だから溝が縦方向の方が、スムーズな空気移動を期待できます。
おまけに出っ張ったアルミニウム部分があれば、そこからは両面放熱を期待できます。高さ10mmのヒートシンクの場合は、4枚全てを使った方が理想的なのです。
(少なくとも1枚よりも効果が期待できないということは、ありえません)
冷却フィンその2
さて、もう一歩踏み込んだ冷却フィンとしては、冒頭画像のような36mmヒートシンクが存在します。これは476gもありますし、相当な放熱効果を発揮できます。
ただし ….. この476gという重量が厄介です。両面テープ程度では、数時間に渡って固定することはできません。
そこでこのヒートシンクを冷却フィンとして利用する場合には、装着方法を工夫する必要があります。残念ながら、現在の私には妙案がありません。
そこで今日時点では、上記画像のように “輪ゴム” を使用しています。自立させるためにフィンを出していれば、そこが落下防止ポイントになります。
で、Surface Go 2本体から離れない程度の力で、輪ゴムによってヒートシンクが装着されるように取り付けるのです。これならば両面テープもありませんし、簡単に取り外し可能です。
残念ながら液晶画面に輪ゴムが引っかかっているので、あんまりオシャンティーではありません。しかし割れたスマホやタブレットを使い続けている人が多いように、実用性という面では全く問題ありません。
おまけに在宅でZoomビデオ会議やTeamsビデオ会議に参加する場合には、このような輪ゴムをひっかけていることは、他の参加者には分からないことです。ここはオッサンっぽく、堂々と開き直ってしまうのです。
なお会社支給とはいえ大切なSurface Go 2をゴム紐で縛るのは心苦しいですけれども、そんなに圧力は必要ありません。もし何だったら、本体フィン張り出し+輪ゴムでなくて、同様なスタイルを実現すれば良いのです。
ともかく大切なのは、万が一にでも会議中に熱暴走でSurface Go 2を止めないことです。ちなみにSurface Go 2は “予兆” を見せてくれるので、「そろそろ限界だ」というのが分かります。
これがThinkPad L390だったりすると、急にマシンが反応しなくなったりすることも起こり得ます。そう考えると、あらかじめ出来るだけの備えをしておくというのは、自然災害と同様に大切だったりします。
まとめ
以上の2つの方法により、今のところSurface Go 2の最上位LTEモデルを使用していますけれども、2時間程度のTeamsビデオ会議では快適に利用できています。仕事との面ではノートラブルです。
なお自然空冷だと以上のように苦労しますけど、そよ風程度でも十分な強制空冷になります。私は花粉症なので屋外は論外ですけど、外でZoomビデオ会議に参加するのも一案かもしれません。
(あとは在宅勤務であれば、別記事のように24時間給気口、空気清浄機、扇風機などの空冷手段を使えるでしょう。
それでは今回は、この辺で。ではまた。
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記事作成:よつばせい