今回はSurface Pro 7にWindows 11をインストールしたという話と、その実施内容の紹介。
実はSurface Pro 7はWindows 11サポート対象機種だけれども、まだWindows 11をアップグレードインストールすることが出来ない。だから力技で、無理やりインストールした。
ちなみにマイクロソフトではWindows 11へのアップグレード準備が環境したマシンから、Windows Update画面にWindows 11へのインストールを紹介している。しかしSurface Pro 7では2021年12月24日現在、「しばらくお待ち下さい」と表示されている。
そうはいっても外付け液晶ディスプレイ表示が安定しておらず、デバイスドライバを削除しても、レジストリからモニター設定を削除しても効果がない。仕方がないのでOSインストールということになった次第。
Windows 11を正式導入する手順
マイクロソフトの説明によると、Windows 11対応準備を終えたサポート対象機種の場合には、Windows Update画面にWindows 11のインストール用ボタンが登場するとのことだ。AppleのiOSのような手軽さで、Windows 10からWindows 11へ移行できるとのことだ。
しかしSurface Pro 7は、Windows 11プリインストール済みの最新Surface Pro 8から一世代だけ前であるにも関わらず、「今しばらくお待ちください」というメッセージが表示されている。ある意味では正式導入の対象になっていないとも言える。
そんなSurface Pro 7にどうやってWindows 11をインストールするかというと、もちろんSurfaceユーザにはお馴染みのUSB回復ドライブによるWindowsインストールは使用できない。
しかしここで諦めてしまっては、「マイクロソフト初心者」と言われても否定できない。かの会社は、トラップのように見事なWindows 11インストール方法を紹介してくれているのだ。
あの強力なGoogle検索も通用せず、ページ構成さえもが分かりにくいマイクソフトのWebサイトを検索すること36時間、なんとかお目当てのページを見つけることが出来た。
自分のモデルを勘違いすると、どうやら間違ったファームウェアまでインストールしてしまう危険があるらしい。USB回復ドライブの時は製品シリアル番号まで確認していたので、まだ一部ユーザにしか公開する意思がないのかもしれない。
ともかく、Surface Pro 7のWindows 11用ファームウェアとドライバは提供されていた。「SurfacePro7_Win11_22000_21.092.22602.0.msi」で、ファイルサイズは 656.9 MB(1GB近くもあるっ!)だ。
つまり現時点でSurface Pro 7にWindows 11をインストールする手順は、次の通りになる。
- 一般向けWindows 11を利用してインストール
- ファームウェア/ドライバソフト(msi)を適用
- Windows Updateを実施
ちなみにSurface Pro 8やSurface Go 3のファームウェア/ドライバソフトなども覗いてみたけれども、冒頭がWindows 11対応版で始まっている機種があれば、Surface Pro 7のようにWindows 11対応版が一番下に並べられていたり、ポリシーが良く分からない。
古いものから順番に並べているのか、はたまた担当者が違うことによる混乱か、米国人らしい大雑把さか… ここら辺は深く考えても、経験則では役立たないことが多い。ともかく、Surface Pro 7向けWindows 11用ファームウェア/ドライバが公開されていることに感謝しておけば十分だろう。
Surface Pro 7のWindows 11設定
さてSurface Pro 4の場合には、Surface向けオプション更新プログラムを先にインストールしてしまうと、Windows 11 Updateプログラム本体が更新プログラムを上書きしてしまうトラブルがあった。Windows 11 Updateプログラム本体は標準ドライバであり、更新プラグラムはSurface専用ドライバだ。
どちらでも動作するといえば動作するので上書きされてしまう訳であるが、標準ドライバの機能は限定されている。したがって液晶ディスプレイを外部接続できなくなる等のトラブルも発生した。
しかしSurface Pro 7の場合はオプション更新プログラムらしいけれども、意識的にインストール選択をしなくても自動インストールされるようになっている。おかげでSurface Pro 4のような悲劇は生じない。Windows 11インストール後のSurface Pro 7向けの設定も、特に必要はない。
Surface Pro 4では前記事のように電源スライダー関連の設定などが必要になっていたので、ここら辺は便利になっていて助かる。
そういえば僕とは別にWindows 11化したSurface Pro 7ユーザがいたけれども、彼はWindows 11へバージョンアップしたら、液晶モニターが点滅する不具合が生じるようになったと困っていた。
Surface Pro 7の外部接続端子はUSB-C端子なので、ちょっと油断すると接続不良という事態になっていたりする。そんな訳で物理的な不具合の可能性も否定しきれないけれども、Windows 11向け最新ファームウェア/ドライバソフトでは、下記のような不具合対策も実施されている。
- 「Windows 11 の機能を有効にして、バッテリーの寿命を延ばします。」
- 「グラフィックスの安定性とパフォーマンスを高めます。」
- 「クリティカルなセキュリティ脆弱性に対処し、システムの安定性を高めます。」
ちなみに更新履歴を見ると、10月20日となっている。Windows 11がリリースされてから、早々に対策実施されたらしい。
どこでSurface Pro 7へWindows 11を導入したレポートを見たのか忘れてしまったけれども、上記の最新ファームウェア/ドライバソフトを適用することによって不具合改善を期待できるかもしれない。彼もこのことに気づいて、不具合が解消していることを期待するばかりだ。
まとめ
以上の通りで、いちおうSurface Pro 7はWindows 11に正式対応しており、僕も快適にWindows 11版Surface Pro 7を利用開始できている。ポイントは最新ファームウェア/ドライバソフトの導入だ。
(Windows Updateではファームウェアまで提供していないような気もするので、特にファームウェア関連が気になるところだ)
ただし本記事のような技術情報をマイクソフトのWebサイトから収集するのには苦労した。Surface Proは学生ユーザが多いけれども、iOSなどに慣れている彼ら/彼女らにWindows 11移行は大変だろう。
既にアップデート頻度が落ちているようでWindows 11移行が理想的だけれども、Windows 10も2025年まではサポートされる。マイクロソフトがWindows UpdateでWindows 11対応するまでは、のんびりと待つのが良さそうな気がする。
僕にしてもWindows 11インストール直後に、「妙にマウスやキーボードの反応が鈍い」とチューニングに苦労していたら、反応が鈍い原因は「液晶モニターのリフレッシュレートが30Hzになっていた」という始末だ。
ちゃんと毎秒60回の画面更新をするリフレッシュレート60Hzに設定していたのに、翌日にはリフレッシュレートが30Hzになっていた。いろいろな資格も保有するベテランIT技術者のハズだけれども、それよりもWindowsの世界は奥が深いと言えそうだ。
それでは今回は、この辺で。ではまた。
——————————-
記事作成:小野谷静